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君の可能性が花開く日まで

彼がステップに入会したのは、小学6年生のときでした。

少し発達に課題を抱え、思春期特有の不安定さも重なって、自己肯定感が低くなっていました。学校生活が苦痛に感じられ、登校すること自体が大きな壁となっていたのです。

 

それでも彼は中学受験に挑戦し、見事に中高一貫校に進学しました。

しかし、新しい環境での人間関係や授業内容の難しさは、彼の心を次第に蝕んでいきました。特に発達に課題を持つ子どもたちにとって、思春期の変化は大きな試練です。彼も例外ではなく、次第に不安定になり、不登校となってしまいました。

 

ステップでの取り組み

 

ステップでは、彼の心を支えることを第一に考えました。

彼の話を丁寧に聞き、心に寄り添うことを何よりも大切にしました。そして、彼のお母さんにも協力をお願いし、家族全体で彼を支える仕組みを作っていきました。

 

こうした日々の中で、彼自身も少しずつ自分の気持ちを整理し、前を向き始めました。そして、自分に合った環境を探し、通信制高校への転校を選択。新しい道を進むための受験を目指すことになったのです。

 

将来を見据えた目標設定

 

通信制高校へ転校し大学への挑戦が始まると、彼が興味のある分野や将来の目標を一緒に考えました。

彼は人前で話すことが苦手でしたが、私たちとの間には深い信頼関係が築かれていたため、面接練習やプレゼンテーションの練習にも積極的に取り組むことができました。

 

「パソコンスキルを活かして、自分の好きなボカロやアニメの世界に関わりたい」

彼の夢が具体的になるにつれ、目の前の試練に立ち向かう力も育まれていきました。

 

合格という形で結ばれた旅の終わり

 

昨日、彼の大学合格の知らせが届きました。

ボカロの音楽やアニメを学べる専門的な大学に見事合格したのです。

 

彼がステップに入会した当初、不登校という辛い経験を共に乗り越え、夢に向かって歩み続けた日々。その全てが、合格という大きな成果となって実を結びました。

 

私たちにとっても、彼との長い旅の中で多くのことを学びました。彼の成長を間近で見守り、共に泣き、共に笑った日々は、何にも代えがたい宝物です。

 

この物語は、彼が夢に向かって進むための第一歩であり、彼が持つ無限の可能性を信じ続けた家族や私たちの絆が実現した一つの軌跡です。

 

これからも彼の新たな旅路が輝かしいものになるよう、心から願っています。

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カテゴリー: 不登校、発達障がいの受験情報

投稿日:2024年11月30日