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【2026年最新】不登校でも「出席扱い」になる仕組み——自宅・オンライン学習の要件と申請の流れ

「学校に行けていないこの時間は、何にもならないのだろうか」。不登校のお子さんを持つ保護者の方から、家庭教師ステップに寄せられるご相談のなかでも、これはとくに多い問いです。

けれど実際には、学校の外で相談や指導を受けた日や、自宅でICTを使って学んだ日を、学校の出席日数として数えてもらえる仕組みがあります。国が定めた制度で、義務教育段階であれば全国どこでも使えます。文部科学省は2026年4月にこの仕組みをまとめた保護者向けのリーフレットを新たに公開しました。制度そのものを知らないまま時間が過ぎてしまうご家庭が、それだけ多いということでもあります。

今回は、この「出席扱い」の仕組みを、要件と申請の流れに沿って整理します。あわせて、鹿児島で実際にご家庭と関わるなかで見えている、制度と現実のあいだにある距離についてもお伝えします。

目次

「出席扱い」とは何か

学校には「指導要録」という公式の記録があり、そこに出席日数が記載されます。出席扱いとは、学校に来ていない日であっても、一定の要件を満たした学びや相談の日を、この出席日数の内数として記録できる、という仕組みです。あわせて、学校外や自宅での学習の成果を、成績の評価に反映することもできます。

根拠になっているのは、文部科学省が令和元年10月に出した「不登校児童生徒への支援の在り方について」という通知です。判断するのは在籍している学校の校長で、国が一律の基準を示しているわけではありません。ここが、この制度のいちばん大事な点です。同じ状況でも、学校や自治体によって扱いが変わりうるということですので、まずは在籍校に確認するところから始まります。

なお、この仕組みは義務教育段階、つまり小学校と中学校のためのものです。高校生については別の通知があり、要件が異なります。

どれくらいの子が使っているのか

文部科学省の令和6年度の調査によると、小中学校の不登校児童生徒は35万3,970人でした。そのうち、学校外の機関などで相談・指導を受けて出席扱いとされたのは4万2,978人、自宅でのICTを使った学習が出席扱いとされたのは1万3,261人(小学校4,828人、中学校8,433人)です。

さらに、欠席期間中の学習の成果を指導要録に反映してもらった子は8万1,467人にのぼり、そのうち6万5,953人は各教科の観点別評価や評定にまで反映されています。

数としてはまだ一部ですが、着実に増えています。とくに自宅でのICT学習は、令和元年度には608人だったものが、この5年で20倍以上になりました。制度が広がってきているということです。

ルート1:学校外の施設に通って相談・指導を受ける

一つ目は、教育支援センター(適応指導教室)やフリースクールなどに通うルートです。

原則として想定されているのは、教育委員会などが設置する公的な機関です。ただし、公的機関で指導の機会が得られない場合や、通うことが難しい場合には、本人と保護者の希望があり適切と判断されれば、民間の施設も認められます。その際、校長が教育委員会と連携して判断することになっており、国が示した「民間施設についてのガイドライン」が目安として使われます。

このルートでは、その施設に実際に通う(通所または入所する)ことが前提です。あわせて、保護者と学校のあいだに十分な連携・協力関係が保たれていることが求められます。

【無料】その施設について、聞けていないことはありませんか

学校外の施設を検討するとき、多くの保護者の方が困るのは「何を確認すればいいのか分からない」という点です。

そこで、文部科学省の「民間施設についてのガイドライン(試案)」の項目に沿って、確認しておきたい20のポイントをチェックできる無料ツールをご用意しました。施設の良し悪しを判定するものではありません。判定するのは施設ではなく、保護者ご自身の「確認できていること」と「まだ聞けていないこと」です。

最後に、聞けていない項目がそのまま施設への質問文になって出てきます。コピーしてそのままお使いいただけます。所要2〜3分、登録も入力も必要ありません。

ルート2:自宅でICTを使って学ぶ

二つ目が、いま関心の高い、自宅でのオンライン学習を出席扱いにするルートです。国は7つの要件を挙げています。かみくだくと、次のようになります。

  1. 保護者と学校のあいだに、十分な連携・協力関係があること
  2. パソコンやインターネット、郵送やFAXなどを使った学習活動であること
  3. 訪問などによる対面指導が、定期的・継続的に行われていること
  4. 子どもの理解の程度に合った、計画的な学習プログラムであること
  5. 校長が、対面指導や学習の状況を十分に把握していること
  6. 基本的に、学校外の公的機関や民間施設で相談・指導を受けられない場合であること
  7. 成績評価に反映する場合は、学習の計画や内容が学校の教育課程に照らして適切であること

つまずきやすいのは3番と6番です。「自宅でオンライン教材をやっていれば出席になる」わけではありません。対面での支援が続いていることが前提で、しかも、外の施設に通えるならまずそちらを、という順番になっています。教材を使うことよりも、学校とのつながりが保たれていることのほうが重視されている、と考えていただくと分かりやすいと思います。

対面指導を担うのは、在籍校の先生やスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーのほか、教育支援センターの職員や、事前に研修を受けたボランティアなども想定されています。学習の内容としては、民間のICT教材、個別学習システム、学校のプリントや通信教育、在籍校の授業を自宅に配信するかたちなど、幅広く認められています。

文部科学省は、出席扱いと判断されなかった例も挙げています。家庭訪問による対面指導を学校が設定したものの協力が得られず、様子や学習状況を確認できなかった場合。そして、無料のインターネット学習を使っていたけれど、そこでの学習のねらいや内容がはっきりしなかった場合です。裏を返せば、対面の機会を受け入れることと、学習の中身が説明できる状態にしておくことが、認められるかどうかの分かれ目になります。

申請はどう進むのか

決まった申請書があるわけではありません。実際には、担任の先生に相談するところから始まり、学校が状況を把握し、最終的に校長が判断する、という流れになります。

保護者の側でしておけるのは、何をどれだけ学んだかが後から分かるようにしておくことです。教材の学習履歴や学習時間、確認テストの結果などは、評価の材料として使えることが通知にも明記されています。学習の記録が残るサービスを選んでおくと、話がずっと進めやすくなります。

出席として何日分と数えるかについても、国は一律の基準を置いていません。対面指導の日数や学習時間をもとに、学校や教育委員会が独自に基準を作って判断することが想定されています。ですから、「認められますか」だけでなく、「この学校ではどういう基準で運用されていますか」と尋ねるほうが、話が具体的になります。

見落とされやすい2つのこと

一つは、出席扱いになることと、成績がつくことは別だということです。出席扱いとした場合に、必ず成績評価に反映しなければならないわけではありません。全教科の評定がつかなくても、自宅での学習状況を所見欄に文章で記録するといった形もあります。どちらを目指すのかを、学校と話すときにはっきりさせておくと行き違いが減ります。

もう一つは、国自身がこの制度に添えている注意書きです。出席扱いにすることで、不登校が必要な程度を超えて長引くことを助長しないように、と明記されています。制度の目的は、あくまで社会的な自立に向かう力を支えることにあります。家にこもる期間が長期化しないよう、段階的に外の機関ともつながっていけるよう調整することが大切だ、とも書かれています。

出席日数を確保することは目的ではなく、手段です。子どもの努力を学校に正しく認めてもらい、そのことが自信につながり、進路の選択肢を狭めずにおく——そのための仕組みだと捉えていただくのがよいと思います。

現場から見た、鹿児島の実情

ここまでは制度の説明です。ただ、鹿児島で実際にご家庭と関わっていると、制度の話と、目の前で起きていることのあいだには、まだ距離があると感じます。

まず、鹿児島では、オンラインに対応している学校がまだ多くありません。これは公立にかぎった話ではなく、私立を含めての実感です。在籍校の授業を自宅に配信する形は、通知のうえでは認められた学習活動のひとつですが、そもそもその仕組みを持っている学校が県内には少ない、というのが現状です。

背景のひとつには、先生方一人ひとりのデジタルスキルの差があります。熱心に取り組んでくださる先生もいれば、そこまで手が回らない先生もいる。学校としての体制ではなく、担任の先生個人の力量や余力に左右されてしまう部分が、正直なところ残っています。これは先生方を責める話ではありません。通常の業務を抱えたまま新しい仕組みを動かすのは簡単なことではなく、県全体としての整備がこれからの段階だということです。

ですから鹿児島では、自宅でのICT学習を出席扱いにするルートは、「制度があるから使える」とは限りません。だからこそ、早めに在籍校へ相談し、何ができて何ができないのかを具体的に確かめておくことが、他の地域以上に大切になります。使えないと分かれば、学校外の施設に通うルートや、別の手立てを早く検討できます。

いちばんの関門は「定期的な対面指導」

そしてもうひとつ、実際にご相談を受けていて最も大きな壁になるのが、7つの要件の3番目、定期的・継続的な対面指導です。

多くの方が思い浮かべるのは、教育委員会から派遣されて自宅まで来てくれる指導員や、カウンセラーの訪問だと思います。ただ、この人手が足りていません。希望しても順番を待つことになったり、そもそも派遣までたどり着けなかったりする。制度の入口は開いているのに、それを支える担い手が追いついていないというのが実情です。

ただ、ここで諦めてしまうのはもったいないと思います。国の通知を読むと、対面指導を担う人として想定されているのは、教育委員会から派遣される人だけではありません。在籍校の先生、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、教育支援センターの職員、そして事前に研修を受けたボランティアまで、幅広く挙げられています。

つまり、担任の先生による定期的な家庭訪問も、対面指導として位置づけうるということです。実際、これがいちばん現実的な形になるご家庭も少なくありません。学校に相談するときは、「訪問指導の派遣は受けられますか」だけでなく、「先生に定期的に来ていただくことはできますか」まで含めて聞いてみてください。そこで道が開けることがあります。

「出席日数」と「成績」は別のもの——評価まで求めるなら

もうひとつ、ご相談の場でよく行き違いが起きるところをお伝えします。

フリースクールなどに通って出席扱いが認められると、出席日数は確保できます。けれど、それで成績(評定)まで付くとは限りません。むしろ、実際には付かないことのほうが多いというのが率直なところです。

制度上は、学校外での学習の計画や内容が学校の教育課程に照らして適切と判断されれば、評価を指導要録に反映することができます。令和6年度には、自宅や学校外での学習の成果を指導要録に反映してもらった子が8万1,467人いました。ただ、これは不登校の子ども35万3,970人から見れば2割ほどです。裏を返せば、8割の子には反映されていないということになります。

ここが、進路を考えるうえで大きな分かれ道になります。とくに鹿児島の高校入試では、評定が出ていないことが選択肢を狭めてしまう場面があります。ですから、成績まで含めた評価がどうしても必要な場合には、最終的には学校に戻れることがいちばん確実です。これは現場で何度も見てきた、率直な実感です。

誤解のないように申し添えると、これは「学校に戻ることがゴールだ」という話ではありません。国の通知も、支援の目標は登校という結果そのものではなく、社会的に自立していくことだとしています。ただ、同じ通知を受けて自治体が出している解説には、こういう一節もあります。

多様な選択肢の一つとして、不登校児童生徒自らが学校復帰を選択することは、将来的な社会的自立の近道と言える

大事なのは「自ら選択する」という部分です。急かして戻らせることではありません。お子さんにその力が戻ってきたときに、選べる状態にしておく。そのあいだ、出席扱いの制度を使って時間を空白にせず、学びの手ごたえを残しておく。そういう順番で考えていただくのがよいと思います。

鹿児島の保護者の方へ

鹿児島の子どもたちも、この制度の対象です。ただ、前述のとおり運用は学校や自治体ごとに差があり、実際にどう扱われるかは、在籍校に確認しないと分かりません。中学3年生の場合は、出席日数や評定が進路の選択に関わってきますから、動くのは早いほうがよいと言えます。

不登校・発達障害専門の家庭教師ステップでは、鹿児島県内では対面で、県外の方にはオンラインで指導を行っています。学習の記録を残しながら進める形も、学校との話し合いをどう切り出すかのご相談も承っています。「うちの場合は対象になるだろうか」という段階で構いませんので、一度お話を聞かせてください。

まずは、できることから

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鹿児島県内は対面、県外の方はオンラインで対応しています。
「うちの場合はどうだろう」という段階のご相談で構いません。


出典

  • 文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」(令和元年10月25日/別記1・別記2を含む)
  • 文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」(不登校抜粋版)
  • 文部科学省「不登校児童生徒の出席扱い・成績評価に関するリーフレット」(2026年4月9日公開)
  • 茨城県教育委員会「不登校児童生徒を支援する民間施設に関するガイドライン」(令和5年3月/記事中の引用箇所)

※本文中の「鹿児島の実情」「対面指導の受けにくさ」および「出席日数と成績の関係」については、家庭教師ステップが鹿児島で日々ご家庭と関わるなかで得ている実感にもとづいて記しています。

カテゴリー: 不登校について

投稿日:2026年08月21日