【鹿児島県版】 不登校や発達に課題のあるお子様の高校受験
「このままで、うちの子は本当に高校へ行けるのだろうか…」
「周りの子たちはどんどん先に進んでいるように見えるのに…」
大切なお子様が不登校や、発達に何らかの課題を抱えているとき、お母様がそうした不安に苛まれてしまうのは、決して無理のないことです。夜、一人になったときに、言いようのない不安で胸が押しつぶされそうになることもあるかもしれません。
多様性という言葉が少しずつ社会に浸透してきたとはいえ、受験、そしてその先にある社会は、まだまだ画一的な物差しで子どもたちを評価しようとします。その厳しい現実の前で、お母様が一人で悩みを抱え込んでしまうケースは少なくありません。
私たちは、そんなお母様の心を少しでも軽くし、お子様と一緒に未来への道を照らしていく存在でありたいと思っています。どうか一人で頑張りすぎないでください。この文章が、お母様の心を少しでも温めるきっかけになれば幸いです。
厳しさと変化の波、鹿児島県の高校受験の「今」
まず、今鹿児島で起きている高校受験の変化についてお話しさせてください。不安を煽りたいわけではなく、現状を正しく知ることが、未来への確かな一歩に繋がるからです。
大きな変化として「私立高校の授業料無償化」が挙げられます。これにより、経済的な理由で公立を選んでいたご家庭も私立高校を選択肢に入れるようになり、人気の私立校にはこれまで以上に入学希望者が集まるようになりました。
その結果、何が起きているか。これまで不登校のお子様を比較的温かく受け入れてくれていた学校でさえも、選抜の段階で「出席日数」や「中学校での生活態度」を以前より厳しく見る傾向が出始めています。また、学習障害(LD)など、特定の分野に困難を抱えるお子様にとっては、人気校の合格ラインが上昇したことで、学力面でのハードルも高くなっています。
こうした状況を聞くと、「やっぱりうちの子には無理なのかもしれない…」と感じてしまうかもしれません。ですが、どうかご安心ください。道は決して一つではありません。
お子様の「今」に寄り添うこと。それが全ての始まりです
私たちは、不登校や発達障害を「乗り越えるべき壁」だとは考えていません。それはお子様が持つ個性の一部であり、その個性に私たちがどう寄り添い、どう力を引き出していくかが何よりも大切だと信じています。
【不登校のお子様の場合:心の回復と「社会との繋がり」を同時に育む】
学校に行けないお子様を前にすると、どうしても「勉強の遅れ」が気になってしまいますよね。しかし、無理に机に向かわせることは、お子様の心をさらに疲弊させてしまうだけかもしれません。
もちろん、ガス欠の車が走れないように、まずは安心して過ごせる場所で「心の回復」を図るのが最優先です。しかし、それと同時に重要なのが、「社会性の回復」、つまり社会ともう一度繋がるための小さな一歩を踏み出すことです。心を閉ざしてしまったお子様にとって、これは一人では非常に難しい挑戦です。
そこで、ご家庭や学校の先生ではない「第三者の大人」の存在が活きてきます。利害関係のない立場で、まずはお子様の好きなゲームやアニメの話、今感じていることなどを、ただひたすら聴く。否定せず、共感し、対話を重ねる中で、お子様は「話しても大丈夫なんだ」という安心感を取り戻していきます。この、信頼できる大人との一対一の関係性こそが、心を回復させ、再び外の世界へ向かうためのエネルギーになるのです。信頼関係が築けると学習に対しても子どもたちとしっかり伴走ができるようになります。これこそが私たちステップの役割なのです。
さらに、具体的な行動として、例えば鹿児島市が設けている教育支援センター(フレンドシップ)のような公的機関の利用も有効な選択肢です。こうした施設に通うことで、在籍している中学校の「出席日数」として認定されるケースがあり、これは高校受験の内申点において大きな安心材料となります。私たちは、こうした制度の情報提供や利用のサポートも行いながら、お子様が無理なく社会との接点を持てるよう、共に最適な方法を探します。
【発達に課題のあるお子様の場合:苦手ではなく「得意」を伸ばす作戦会議】
発達に課題のあるお子様は、特定の分野に素晴らしい才能や集中力を持っていることがよくあります。受験勉強は、その**「得意を最大限に生かす」**ための作戦会議です。
苦手なことを無理に平均点まで引き上げようとすると、お子様は自信を失ってしまいます。そうではなく、「どの教科で点数を稼げば、合格ラインに届くか」を一緒に考え、勝利の方程式を見つけ出すのです。
例えば、単純な暗記が大好きなお子様なら、理科の生物分野や社会の歴史で徹底的に得点を重ねる戦略を立てます。パズルのように数字を組み立てるのが得意なら、数学の特定の分野を「武器」として磨き上げます。国語の文章を読むのは苦手でも、漢字だけは得意、という子もいます。
その子の「好き」や「得意」を見つけ出し、そこを起点に学習計画を立てることで、お子様は自信を取り戻し、「自分もやればできるんだ」という自己肯定感を育むことができます。
確かな情報が、お母様の不安を「安心」に変える
こうしたお子様一人ひとりに合わせたアプローチと同時に、もう一つ大切なことがあります。それは、「最新で正確な入試情報」です。
先ほど私立高校の人気化について触れましたが、その一方で、鹿児島県の公立高校は、今後ますます生徒数が減少し、定員割れを起こす学校が増えると予想されています。実際に、鹿児島市内でも倍率が1.0倍を切る高校はすでに存在し、「きちんと出願し、試験を受ければ合格できる」という状況も現実的に生まれています。
しかし、どの学校がそうした状況なのか、お子様の特性に合った高校はどこなのか、といった情報を、お母様がご家庭だけで集めるのは本当に大変なことです。私たちは、毎年の入試データを分析し、学校ごとの特色を把握しています。その情報をもとに、「この高校なら、お子様のペースで安心して通えるかもしれません」「この学校は、内申点よりも当日のテストを重視してくれますよ」といった具体的なご提案を差し上げることができます。
出口がどこにあるか分からない暗いトンネルを歩くのは、誰にとっても不安なものです。私たちが「出口はあちらですよ」と光を照らすことで、お母様の不安を少しでも安心に変えるお手伝いができればと願っています。
お子様の可能性を信じ抜く、一番の応援団でありたい
これまで、私たちは本当に多くのお子様、そしてお母様と出会ってきました。その経験から、一つだけ確信を持って言えることがあります。
それは、**「お子様の可能性は、必ず広がる」**ということです。
不登校であることも、発達に課題があることも、お子様の素晴らしい未来を閉ざすものでは決してありません。むしろ、人とは違う経験をしたからこそ得られる優しさや、独自の視点があります。
正しい情報と、その子に本当に合った準備さえできれば、道は必ず開けます。
お母様が一人で抱えているその重い荷物を、少しだけ私たちに分けていただけませんか。お母様が笑顔になれば、お子様はもっと安心して自分のペースで歩き出すことができます。
私たちは、お母様とお子様にとっての一番の理解者であり、一番の応援団です。まずはお母様のお話をお聞かせいただくことから始めさせてください。
どうか一人で悩まず、いつでもお気軽にご連絡くださいね。
カテゴリー: 不登校、発達障がいの受験情報
投稿日:2025年09月30日