お子様が不登校になった時、保護者の方や大人たちは理由を探し始めます。
進学に伴う環境の変化、友だち関係の問題、成績の問題、家庭内の問題・・・
何か理由を探し、納得しようと一生懸命になります。
しかし、ほとんどのお子様にとって理由などはっきりしないものです。
私自信も不登校の専門家庭教師ですからはっきりとした理由があれば、解決の方法を工夫して提案する事ができるでしょう。
でも、現実ははっきりした理由はなかなか見えてこないものです。
保護者の方によってはスクールカウンセラーの先生から責められたように感じている方も少なくなく、これでは保護者の皆様も行き詰ってしまい、悪循環に陥ることでしょう。
私は最近、不登校の原因については「おにぎり」をイメージする事が多くなりました。
一粒一粒のお米が何百、何千と集まっておにぎりはできています。子どもたちにとって不登校の理由というのはまさにこの「おにぎり」のようなものなのです。
原因となるちいさなものがひとつひとつ集まり、何百・何千と心の中でまとまってきます。その結果、不登校という状況が生まれるのです。
ですから、子どもたちの不登校の原因を探るという事は、あまり意味を持たないというのが私の結論です。
原因を探ることよりも、今お子様に何が必要なのか、どうしたいのかを導き出していく事こそが非常に重要であり、ステップの教育方針の柱のひとつと言ってもよいでしょう。
ステップの講師が学校への橋渡しをするわけではありません。お子様が決めたタイミングで再登校して頂く、ということなのです。そして、再登校の為のサポートをしていくという事が非常に重要な仕事のひとつだと考えています。
保護者のみなさまは非常に辛い思いの中生きておられます。学校へ行って普通の生活をしてほしいと願っています。子どもたちが多様化していく中、その素晴らしい個性を生かすことなく学校生活を送ることは不登校の子供たちにとっては苦痛以外の何ものでもなく、準備ができていない段階での再登校は一時的であり反動が大きいことを保護者の皆様にはお伝えしたいと思います。
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