成績が上がらないのは、発達障害の影響じゃなく大人が原因かも
発達障害専門家庭教師ステップ代表取締役の甲斐です!
毎年、ステップには「成績が悪くてどうしたらよいのでしょうか。」というご相談が多く寄せられます。
ステップの生徒の発達の課題は様々なのですが、今回は学習障害のお子さまについてお話したいと思います。
学習障害とは、知的な発達には遅れがみられないものの、「書く」ことや「計算する」ことに困難を生じる発達障害のことです。学習障害について専門的な知識のない大人が見た時に「全く勉強ができない」「やる気がみられない」と感じることが多いようです。確かに、多くの場合、読み書きに困難があるため成績が1桁ということも珍しくありません。
学習障害を持つこどもたちはこのような理由から、お父さん、お母さん、学校の先生から叱られ続け、同級生からは馬鹿にされたという経験をたくさんしています。
先日、学習障害を持つ私の生徒がふっと私にこんな話をしてくれました。
「ステップに入る前は○○という塾に通っていたけど、苦痛でしかなかった」
「どんなことが苦痛だったの?」
と私は聞き返しました。すると、
「考えてみてよ!分からないことを90分ずっと聞かされるんだよ!」
と生徒が応えたのです。
確かに、分からないことをずっと聞かされ続けることほど苦痛なことはありませんね。それに加えて、この生徒の場合、お父さんやお母さんからも成績が悪いことを叱られ続けて育ちました。
これでは、勉強に関心を持ち成績を上げるということは難しかったでしょう。ステップはこの生徒に対して、できたことを褒め続けました。お世辞を言うのではなく、本当に成長したと感じることを伝え続けました。すると、先日のテストでステップで習ったことがテストに出たのに思い出せなかったそうです。そのことを
「悔しい」
と言ってくれたのです。これは、テストを一生懸命に解こうとしなければ、出ない言葉であり、勉強に前向きに取り組んでくれている何よりの証です。
学習障害で成績が悪いと不安でいっぱいのお母様、成績が悪いのは学習障害のせいだけではないかもしれません。
もう一度、学習障害を持つお子様に対して、日頃の接し方や勉強に対する言葉かけを振り返ってみてください。人間は何事も楽しいと感じられなければ、脳の中へ入っていきません。勉強って楽しいと感じてもらえるように工夫して育てましょう。
ご不安や疑問がある場合はお問い合わせからご相談ください。
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